「色彩のない多崎つくる」で、ふと疑問に思ったこと

 僕の中で、「色彩のない多崎つくる」は、村上春樹の小説としてはベスト5に入る傑作なんだけど、最近また書棚から引っ張り出して読み直している。

 それで、思ったのが、今回の主人公達(アカ、アオ、クロ、シロ、灰田、多崎など)は、どうして社会的にエリートたちばかりなんだろうという疑問でした。

 主人公の多崎は、父親が不動産でベンツを乗ってる金持ち、本人も父親所有のマンションに学生時代から住んでいたりする。

 こんな恵まれた環境にいる主人公を、どうして登場させたのか、という点に疑問を持ってしまいました。

 意図的だとしたら、(もちろん意図的なんだけど)、どうして社会的にも経済的にも、知的にも一般的なレベルの登場人物をださないのかということです。

 村上春樹が、こういった経済的に恵まれた登場人物を出した方が、読者の受けがいいと勘違いしているのか? もしそうなら、村上春樹の常識は、相当ずれているんだけどな。

 さあて、みなさんどう思いますか?

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    rich (火曜日, 07 10月 2014 19:43)

    こんばんは。突然すみません。
    もしよろしかったら、五嶋さんが選ぶ、村上ベスト5を教えていただけませんか?