村上春樹の「多崎つくる」再読

ネットの中に「謎解き村上春樹」というサイトを見つけました。

これがなかなか面白くて、目の付け所も、論理展開も素晴らしい。

すっかりハマってしまいました(笑)

昨年発行された最新作「色彩のない多崎つくると、彼の巡礼の年」は、推理小説であるという論旨が面白くて、正月を挟んで、この本を再読しました。

改めて読み返してみて、「うーむ、これは村上春樹の最高傑作かもしれない」などと、勝手に納得してしまいました。

確かに、この小説も、理解不能な不思議な出来事がいくつも出てくるのですが、サイトの筆者によると、今回の小説は全て謎解きができる。そして、謎解きのための材料は、全て作品の中に示されている。というものなのです。

例えば、氏の推理によると、「恋人の沙羅は、殺されたシロの2歳年上の姉である」ということになります。

確かに、そう思って読むと、不可解な謎が理解できるような気もします。

とまあ、そんな謎解きについて考えながら、「多崎つくる」を再読したのですが、推理小説という枠組みを超えて、(推理ができないまま読んだとしても)、充分に感動できる内容を伴った、村上氏の最高傑作であるということが心の底から分かりました。

再読して、とっても良かったと思います。

 

ところで、最新号の文藝春秋に、村上氏の最新作「木野」が載っています。まだ読んでいませんが、近々目を通したいと思います。

それにしても、前2作で、ビートルズのタイトル作品は終わっちゃったんですね。どこまで続くのかと楽しみにしてたので、ちょっと残念だな(笑)