水
16
5月
2012
語感の辞典のこと
岩波書店から「語感の辞典」という辞書が出ています。
たとえば「感激、感動、感銘」という似たような言葉の微妙なニュアンスの違いを詳細に説明してくれたりしてます。
実は、小説を書くときには、この「語感」というか「語彙から伝わるニュアンス」というのが、とっても大事だったりします。その小説空間にふさわしい、その場面に最も適切な言葉というのが、やっぱりあって、その言葉を選び出す能力というものも、書き手には求められるんですね。
ですから、語感に対する感性が鋭くないと、小説にしてもエッセーにしても、読者の心に訴えるものは書けないということになります。 ちなみに「赤と黒」を書いたフランス人の作家スタンダールは、文章の中で、その場にふさわしい形容詞はたった一つしかない、なんてことを言ってます。(確か、スタンダールだったよなあ、いやあパルザックの方だったっけなあ・・・笑)
まあ、とにかく、こういった「語感の辞典」なども活用したらいいのかなあと思います。
閑話休題。現在仕上げつつある短編小説のことですが、さらに加筆修正が続いていて、なかなか完成しません(笑)。結論から言えば、たった16枚に、男女の心のすれ違いなんて大きなテーマをぶち込もうとしたことがそもそもの間違いだったんですね。
そうことが、改めてわかりました(笑)
やや不十分な仕上がりですが、そろそろ完成ということにしましょう。 また後日、同じテーマで、少し長めの小説として書いた方が良さそうです。
火
15
5月
2012
良寛の言葉から
良寛の次の言葉をご存知の方は多いと思います。
災難に逢う時節には、災難に逢うがよく候。
死ぬ時節には、死ぬがよく候。
これはこれ災難をのがるる妙法にて候。
この言葉を初めて知ったのは、かれこれ20年以上も前で、職場の上司からでしたが、なんとなく忘れられない言葉で、ずっと頭に残っていました。 つい最近も、この言葉に触れる機会がありました。気になるということは、何か大事なことを示唆しているんだと思います。 良寛のこの言葉は、人は生きていく上で様々な災難に出会うことは避けられない、という大前提をもとに書かれています。人は、ともすると苦難や災難にできるだけ出会わないで、なるべく楽をして生きていきたい、労少なく物事の成就を手に入れたいと思います。
でも、良寛は、災難から逃れることなどできないんだと断言してます。 その上で、出会うべき時期に出会うべき災難をきちんと受けもめるべきだと言ってるんですね。これが、災難のダメージで最小で抑えるべき最良の方法だということです。そういうふうに僕は理解しました。 つまり、出会うべき時期に、出会うべき災難から逃れようとすると、かえって、当初の2倍、3倍、4倍の大きさになって、災難がやってくるということなんでしょう。
実は、つい最近も、そういった経験をした純有ですので(笑)、災難の兆しが見えると、逃げないで、そちらに向かっていくように自分を叱咤激励してるところです。
すると、意外と小さなダメージで済んだりするんですよね。
どっちみち、災難から逃れることはできないんですから(笑)
ただし、「死ぬ時節には、死ぬがよく候」という境地には至っていません。
こりゃあ、凡人には悟れない境地ですよねえ(笑)
月
14
5月
2012
最近の話題を2つ
さて、まずは現在書いている短編小説のことから。
何度かの大きな書き直しを経て、いよいよ仕上がりつつあります。前回、同じモチーフを描いた中編小説の時は、主人公の僕の視点からだけで物語を進めました。でも今回は、後半部に相手の女性を登場させ、女性の視点からも、同じ物語を展開させてみることにしました。
ここ最近、五嶋純有は、そうやって書き手の視点を変える手法をよく使うのですが、気がつくと今回も同じ手法を取っていました(笑)。別に、この手法に意識的にこだわってるわけじゃないのですが、立場の違う2つの視点から一つの話を描くことで、物語にも、また登場人物にも深みが増してくるような気がしています。(作者の勝手な思い込みかもしれませんが)
ただ短編小説で、この手法を使うと、どうしても原稿枚数が足りなくなってしまいます。物語としての余裕がなくなり、話の本筋を追うだけで物語がおわったりします。小説の場合って、主人公の表情だったり服装だったり会話だったり、あたりの風景だったり、そういった本筋とあんまり関わりないような枝葉末節の描写が、実はけっこう大切だったりするんですよね。
そういった意味から考えると、ちょっときつきつの小説になっちゃったかなあと反省。でも、読後感は爽やかですよ(笑)、たぶん。
さて、今回はもう一つ話題を。
実は、6月に帯広市図書館で、ちょっとした小説の講座を開くことになりました。
この2月に更別村の末広学級で、地域のお年寄りを対象に、自分が書いた短編小説を題材に1時間ばかりのお話をしたのですが、それが、今回の小説講座の原型になっています。
ですから、小説の書き方のイロハについて話をするなんてものではなくて、実際に僕がかつて書いた小説を実例に取り上げながら、どんな体験から着想を得て、どんなことに配慮をしながら小説を書いたか、といった話になります。
まあ、ひとことで言えば、作者の側の裏話とでもいったらいいのでしょうか?
小説を書き始めた方、これから小説を書こうとしている方が、そんな話を聞いて、ちょっとでも創作のヒントにしていただければいいかなあと考えています。
詳しくは、また後日お知らせしますね。
いやあ、今日はたくさん書いたなあ(笑)
金
11
5月
2012
短編小説、仕上げ中です
ここ最近、ずっと小説のアイディアから見放されていた純有でありますが、このひと月ほど、ずっと気になってることがありました。
それは、大学時代の片思いの女性との経緯で、その題材を使って、以前「ムーンライト・セレナーデ」という中編小説を書いたことがあります。
その当時の出来事が、ここ最近ずっと頭に纏い付いて離れませんでした。
じゃあ、題材は同じだけれど、短編小説というスタイルで、もう一度書き直してみようかと思い立ちました。
ボチボチと書き始めたのは4月の末のことで、連休を挟んで書き継いできたのですが、ようやく仕上がってきました。
題材は同じなのに、書き直してみると、やっぱり違う小説になりました。以前に書いたのは僕が30代の終わり頃のことで、今は50代の後半になってしまいましたが(笑)、書く年齢によって、同じモチーフでも、別の作品になるものですね。
この小説、16枚と短いのですが、読後感の爽やかな恋愛モノになりそうです。
こういった心地よい小説を書くのは久しぶりのことなので、書いている僕自身も、なんとなく爽やかな気分に浸っています。
地元新聞での発表は、しばらく先になると思います。
乞うご期待、と書いておきましょうか・・・!?
水
09
5月
2012
劇画家の影丸譲也氏、死す
空手バカ一代などの漫画を描いていた、影丸譲也氏が亡くなったそうです。荒々しいタッチの劇画を描かれている人で、中学生の頃は、その画風が好きでした。ご冥福をお祈りします。
五嶋純有の小説ルーム

